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『保身』立ち場も、胸の内も、縛られすぎずに楽しい方へ抜け出そう

記者の藤岡雅さんが克明に記した、積水ハウスで2018年1月に起きた「クーデターの深層」。前年の地面師詐欺事件に始まり、2021年までの積水ハウス経営陣の軌跡を追います。

これだけの大企業が地面師に引っかかったことはお粗末の一言。クーデターの是非については、本書のスタンスは非ですが別の見方もあるようです。

読後に思ったのは2つのこと。

まずは、本書をすすめる成毛眞さんもおっしゃってましたが、属する組織に縛られすぎないこと。学校でも、会社でも、避けたり逃げたりすることは全く悪いことではないので、おかしい、辛い、楽しくないと悩んだら、抜けることを考えましょう。

自分のできることを精一杯やろう、この変化に適応できずに負けるのはいやだ、そんなことを考えボロボロになるまで働いたこともあります。しかし当時の私にできることは限られていたし、結果として、抜けた後に充実した仕事にも出会えました。

正義は勝つ。そういいますが、いつ勝つかは分かりません。積水ハウスも紆余曲折を経て、全てを糧によりよいステージに行き着くかもしれません。ただ、それまでに人ひとり、自分自身の大切な心と体が持たないかもしれない。

人の世はよくなっていると信じますが、上がり下がりして少しずつ進歩していくものなので、今と自分を大切に、楽しいと思える新しいことに挑戦していきましょう。

もう一つは、人の価値観は様々だと覚悟のもと、基本は性善説でいつつ、全く違う考え方に遭遇したり完全否定される可能性もあることは知っておくこと。反撃も逃走も素早くでき、折れにくなれます。

私が勤める会社は様々な国籍の人がいる分、違うことを前提に受け入れる文化やスキルが浸透しており、偏向しすぎるリスクは比較的少ないと思います。それでも立場の違いで思惑が違うことは当然あるし、同じ人間でも違う状況では違うことを言う場合もあるでしょう。

そういうことはある、と知っておく。そうして胸の内も縛られることなく、反射的なまずい対応をさけられるようにし、自分はどうしたいかを落ち着いて考えて行動したいものです。