劇団四季やブロードウェイで活動していた石村友見さんは、激しい鍛錬や無理なダイエット等で身体を痛め引退。じっくり体をメンテナンスして回復していこうと、ある時訪れたNYのヨガスタジオでの講師の何気ない呼びかけが、本書のきっかけだそうです。
ではみなさん。つま先を上げ、かかと重心で立ちましょう
体の各パーツのポジションを「本来の位置に戻す」。それだけで体が細く、軽く感じたという著者は、それを「ゼロポジション」と名付け、「ゼロトレ」を考案したそうです。
紹介されているトレーニング内容は、姿勢の矯正、筋肉のちぢみを戻すためのストレッチと呼吸法が中心です。激しい運動ではないので、これだけで体重は減りませんが「体重は気にせず、完全にフォルム重視」という考え方は合理的。姿勢が良くなればウエストが引っ込む、見た目が良くなるのは自明ですし、体の重心が整えば健康にいいのも間違いなし。ひどく咳をした翌々日、腹筋周りが筋肉痛になることからも、呼吸がインナーマッスルに大きな影響を与えることも事実だと思います。呼吸を吸うのは不随意筋で行われますが、深く呼吸を吐くには横隔膜を中心とする筋肉が必要だということ。基礎代謝と肺機能向上にもつながるはずです。
「ゼロポジション」を意識するようになることだけで、この本の元は取れると思います。
