人生、仕事、家族に役立つ本100冊

外資系父さんがおすすめする、花も実もある楽しい読書

『三匹のおっさん』老若男女が爽快かつハッピーになれる小説

『還暦ぐらいでジジイの箱に蹴り込まれてたまるか、とかつての悪ガキ三人組が自警団を結成。剣道の達人・キヨ、柔道の達人・シゲ、機械いじりの達人の頭脳派・ノリ。ご近所に潜む悪を三匹が斬る!その活躍はやがてキヨの孫・祐希やノリの愛娘・早苗にも影響を与え…』

という登場人物の世代の幅広さ。これがこの本にしかない面白さの源かもしれません。誰もが親、祖父母を持っていますが、三世代が一緒に過ごす機会は非常に限られています。世代の枠を超えて、いつもの自分の枠を超えて、行動を起こすとこんなにも楽しいことが、実はご近所に隠れているんだなと、気付かされました。

 第一話から、還暦のおっさん達と高校生が、実際あってもおかしくない、でもすごいハラハラさせられる事件に巻き込まれるので、すごく面白い一方で、ご近所でもうこれ以上悪い事件なんて起きようがなくないですか?そう思いました。それが、いい意味で期待を裏切られるのは、有川浩さんのストーリー仕立てと語り口の素晴らしさに加えて、三世代が登場する設定からくる奥行きの深さもあるのかもしれません。本巻は第六話までありますが、娘を持つ父親としてハラハラし、長年の連れ添いを思う夫の想いに涙し、高校生の恋心にニヤけ、幼なじみ同士の活躍に爽快感を覚える。こんなに楽しくて気分のいい小説は滅多にありません。オススメです!

三匹のおっさん (文春文庫)

三匹のおっさん (文春文庫)

  • 作者:有川 浩
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2012/03/09
  • メディア: 文庫