学生の頃から長距離走は苦手で、たまに意気込んで走ると膝に痛みを感じる私ですが、テニスと散歩だけでは痩せなくなってきたし、いい方法はないかなと。そんな時に見つけた、青学駅伝チームのフィジカル指導も担当する中野ジェームズ修一さんの本書。
お勧めのストレッチをした後に走ると、ケガ対策にとどまらず、以前よりずいぶん楽に走れるようになりました。Apple Watchを使って、自分の体が脂肪燃焼を引き起こす最低限の負荷で走る方法は、生産性Maxで嬉しい限り。初心者ランナーから本気のジョガーまで、マンガで読みやすくためになるランニング入門です。
ケガなくラクに走る
ケガをなくすには、フォームではなく、カラダを修正せよ!というのが先生の教え。
人間、カラダは千差万別。カラダはその状態にあわせ、動きやすいように勝手に動くものだと。ただし、下半身の各筋肉に本来の柔軟性がないと、ほかの筋肉に過剰な力がかかって故障の原因となるそうです。
人それぞれで当然だというフォームと違って、必要な柔軟性を確保するには、誰でもこの6つのストレッチをすればいいらしいので、話はシンプルです。
というわけで、ケガなくラクに走るための6つのストレッチのご紹介。私はひざを痛めやすいので、特に③④⑤⑥は必ず毎日行った方が良さそうです。
① 足底のストレッチ
- 正座の姿勢になり両つま先を立てる。
- かかとにお尻を乗せ足の裏を伸ばす。
② すねのストレッチ
- 正座の姿勢になる。
- 一方のひざを持ち上げ、すねの筋肉を伸ばす。
③ 骨盤の横のストレッチ
- 両手を床につき、横向きに座った姿勢から上側の足を前に出して足裏を床につける。
- 下側の脚のひざを伸ばした状態のまま、カラダを起こして体側と太ももの側面を伸ばす。
④ 前もものストレッチ
- あぐらの姿勢から、一方の足を横に開いてひざから下を後方に伸ばす。
- 後ろ足のつま先をつかみ、かかとをおしり側に引き寄せる。
⑤ もも裏のストレッチ
- 座った姿勢から、一方の足を伸ばし、反対側の足を太ももの裏側に入れる。
- 下腹部を太ももに近づけるように前傾し、つま先をつかむ。
⑥ おしりと股関節のストレッチ
- あぐらの姿勢から、両手を前につきながら、一方の足を後方に伸ばす。
- 後ろ足の前ももを床につけるつもりで、しっかり伸ばす。
中野ジェームズ先生によると、筋肉の柔軟性は筋肉の長さと連動しているとのこと。ストレッチして伸ばすことを日々繰り返していくと、筋原繊維の節が少しずつ増えて、筋肉が長くなるそうです。
短い筋肉だと、その範囲で「あくせく」動かなければならないけれど、柔らかいカラダなら、長い筋肉で、ゆったり動かすことができる。
これはテニスなどランニング以外のスポーツでも生きそうだし、仕事の腰痛対策にも効きそう。ワークフロムホームの合間に、毎日この6つを30秒ずつやりましょう。
やせるギリギリの負荷でラクに走る
かなりの距離を散歩していても全くやせないと思っていたら、中野ジェームズ先生の教えに、カラダが慣れてくると、今までと同じでは負荷が足りなくなってしまう、というものがあることに気づきました。
早く走るのは苦しいし、やせるギリギリの負荷で、なるべくラクなスピードで走り続けられるといいのですが。実はそれにピッタリなのが、酸素を取り込む限界量である、最大酸素摂取量の、40−70%をキープすること。
最大酸素摂取量を図るのは難しいので、それを心拍数におきかえて、目標心拍数を設定し、走りながら確認するといいそうです。目標心拍数の計算式がこちら。
これを実践する際にすごく便利なのはアップルウォッチ。「安静時心拍数」は自動的にiPhoneのヘルスケアに記録されているのと、走っているときに心拍数も一目でわかります。
私の場合は目標心拍数が126-149なので、この心拍数を維持しながら走ればよいことになります。遅すぎではダメだけれど、それほど速くもないペースだったので、これならなんとか続けられそうです。