テニスマンガ『ベイビーステップ』は主人公マルオ君の強みがボールコントロールなだけに、正しい打点への入り方、正しい打点での打ち方について、非常に丁寧に描かれています。
適切な打点に入り、適切な打点で打つ
飛んでくるボールは毎回違うので、適切な打点に入る(立ち位置)。そして適切な打点で打つ(当て位置)。これがキホン①。
まず、適切な打点に入る。ボールにちゃんと追いついて、しっかり止まって、自分から近づくくことで体重を乗せて打つ。大切なのは右足をしっかりきめること。打点がぶれず、自分のタイミングで打てるようになります。
下のマルオ君のように、打つ瞬間に「ハッ」と声を出すと、タイミングよく、しっかりと振り切れるようになります。これは松岡修造さんもおすすめしてます。
適切な立ち位置に入れたら、適切な点に当てて打つ。打点と的の関係は下図の通り。ボールを左側から捉えるか、右側からか、前(イメージ的には踏み込んでボールの真後ろから)か、後ろ(引きつけて下目から)か、考えながら打ってみましょう。
この時、ボールを最後までしっかり見ること。思い通りの点で捉えようと思えば、最後まで見ておかないとその点で捉えることは出来ません。
ボレーの場合は、短い滞空時間の間にいかに適切な打点に入るかが勝負。ボレー動作に入るために余計な時間をかけず、安定したボレーを打つための注意点は3つ。
- まず構え方。腕が身体にくっつく窮屈な構えを矯正する。最適な構え位置を確かめるには、左手で右肘を持って構えてみる。こうすると身体にくっつけることも離しすぎることもできない。
- 次に引き方。左手を添えたままだと腕では引けない。それでOK。腕で引くから時間がかかるし、ブレる。腕で引かずに、肩甲骨でセットする。スイングではなく踏み込みながらボールを迎え入れて押す。動きはコンパクトになっているのに、ボールを捉えるタイミングは一瞬遅くていいので、ブレにくく、余裕もでます。
- そして目線。ボールを捉えるまでしっかり見る。手元にボールが来るまでの時間が短いボレーは、しっかりボールを見続けないと、適切な打点で捉えることはできません。ガシャボレーの要因も、ボールを捉える前に、ボールが向かう方向に目線を切ってしまうことが理由であることが多いです。
この3点を意識するとボレーの打点にスムーズに入って安定して返せるようになります。日本人で唯一ダブルス世界一になっている杉山愛プロの動画(肩甲骨と股関節の使い方はこちら)がすごく分かりやすいです。