地政学ブームの背景
地政学は国際関係を理解する鍵となる概念です。特にロシアによるウクライナ侵攻が起きてからは、エネルギーや食料価格の高騰、台湾事変の可能性とリスクなど、多くの日本人がこの領域に興味を持ち始め、本屋でもちょっとしたブームになっています。
地図を活用したビジュアル表現
本書では、マンガ部分は意外と導入および挿し絵程度なんですが、絵や地図を多用することで、地形や位置関係が国家間に与える影響が理解しやすく、多くの情報が頭に入りやすくなっています。
「深掘り読み」で理解が広がる
成毛眞氏の『39歳からのシン教養』に触発されて、本を読みながら気になった用語、人名、事件などをWikipediaで調べる読み方を実践しています。本書も、この読み方をすることで理解が広がります。
各国の地政学的ハイライト
アメリカ:シーパワー戦略や移民が国のキャラクターに与える影響
イギリス:ウクライナとの関係とその意味
ドイツ:ロシアとの関係、英米が注視する独露関係
朝鮮半島:南北分断が「必要」とされる理由
ロシア:ハートランド、シベリアの現在と未来
本書ではこれらの国々に加えて、日本を含む多くの国についても詳しく解説しています。タイトルがもつ軽いイメージどおりの読みやすさは確保しつつ、情報量の多く、いい意味で予想を裏切ります。
個人的な感想
それぞれの国家には、変えようがない地形の特性や国の位置があり、それが国家戦略に大きな影響を与えます。周辺国と対峙する中で、各国は自国を優先し、冷静に状況を把握しながら相互に利用しあって生き抜くことが求められます。この本を読んで、地政学の奥深さと各国の戦略について考える機会を得ました。
最後に
ぜひ皆さんも本書を読んで、地政学について学んでみてください。そして、コメント欄やSNSで感想や意見を共有しましょう。お互いに学び合い、理解を深めることができると思います。