「クリエイティブとは、クリエイターのためだけのものじゃない。ビジネスマンのためのものでもある。」
「プレゼンテーションの目的は説明することでも、理解させることでもない。聞いた人の『感情を揺さぶる』ことである。」
人はどうすれば動くのか、人を動かすクリエイティブはどう作るのか。原野守弘さんがピックアップした2つの言葉は、ビジネスマンにもとても分かりやすい。
What-How-Why
特定のブランドやリーダーだけが、なぜ「突出した影響力」や「人を動かす力」を持っているのか。サイモン・シネックの、What-How-Why、の考え方は、ゴールデンサークルという名前にふさわしい、ピカピカの枠組み。
- 一番外側、What、何をするか、は誰でもしっている。
- 次の、How、どうするか、は一部の人たちは知っている。
- 中心の、Why、なぜするのか、は限られた人しか知らない。伝えない。
人はWhatを理解しても動かない。Whyに感動して動く。感情で動く。
これは人間の脳の構造と合致していて、Whatは合理的な思考や言動を司る「大脳新皮質」に対応。一方、Whyは感情、信頼、忠誠心を司る「大脳辺縁系」に対応。そして大脳辺縁系は、すべての意思決定を左右するが、言語能力はない。
だから心が動く理由は言葉に出来なくても当たり前で、心を動かさないと人は動かない。部下、上司、同僚、得意先、家族、相手は誰であれ、常に一歩下がってWhyを再確認し、それを伝える。常に意識しないと…
Good artists copy, great artists steal.
優れた芸術家は模倣し、偉大な芸術家は盗む。パブロ・ピカソのこの言葉を、原野さんは抽象化し、私たちが実行可能なクリエイティブ必勝法として再定義。
創造とは、①好きになる、②好きを盗む、③好きを返す、の繰り返しである。
- 好きが世界を変えていく。すごくいい言葉ですね。もっともっと、好きなことを追いかけて、自分の中に好きをストックしていく。そうすると、自分を、人を、世界を変えていくパワーが少しずつ溜まっていく。
- 好きがストック出来たら、好きな要素を抽象化する。なぜそんなに好きなのか、どこが好きなのか考える。
- 好きな要素を発信するにあたって、自分なりの工夫を加えて、世の中に新しい、ちょっといい変化を加えていく。それが価値になる。
最後に、いい広告について。
広告とは好きになってもらうこと。販促とは買ってもらうこと。
ブランディングとは、愛されること。
コツは、ちょっといい未来を語れ。個人的に語れ。地声で語れ。