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『1440分の使い方 成功者たちの時間管理15の秘訣』から仕事に役立った3つの秘訣

  Amazonプライムの読み放題対象、キンドルで格安購入もできる本ですが、1440分(24時間)を有効に使うための15のTIPSのうち、下記3つは、個人的に新たな気づきであり、特に1番目は実践しやすく有効です。

1.To Do リストをやめてスケジュール表に入れる

 まず大いに納得したのは、To Do リストの問題点という指摘。数分しかかからない項目と1時間以上かかる項目が混在しているので、見返したときに、つい簡単な項目から手を付けてしまう。優先順位と関係なく、項目を減らせたことで空虚な満足感を得てしまう。大切だけど困難な項目、面倒な項目はいつまでも減らずにストレスになる。

 それより、リストすべきタスクが出てきたら、スケジュール表、私の場合はOutlookですが、そこに書き込む。Outlookのカレンダーには会社の会議スケジュールがどんどん入ってきますが、自分にとって優先すべきタスク用に、やるべきタイミングに必要なだけの時間を、先にブロックする。これは簡単かつ非常に効果的でした。

 タスクはToDoリストではなくスケジュール表に入れる。なんと、たったこれだけのことで心が解き放たれ、ストレスが減り、認知能力が高まる。フロリダ州立大学の研究によれば、ツァイガルニク効果(未完了のタスクによって意識的・無意識的に悩まされる現象)は、タスクを達成するための予定を立てるだけで克服できるという。実際にタスクそのものを終わらせる必要はないのだ。

 重要なことはすべて、やる時間を決め、スケジュール表に入れておく。 この手法は「タイムブロッキング」もしくは「タイムボクシング」と呼ばれている。たとえば、健康を心から重んじ、そのために毎日30分のトレーニングをしようと決めたなら、ToDoリストではなく、スケジュール表にそれを記入しよう。事業戦略として、顧客との親密度を高めることが重要だと考え、そのために一日に少なくとも2人の顧客と会話すると決めたなら、「顧客訪問」を日々の予定に組み入れよう。

重要な項目には一日のうちできるだけ早い時間帯を割り当てる。どんなに時間とスケジュールをコントロールしようとしても、放っておけない問題が「降って湧く」ことは誰にだってある。上司から会議に呼ばれたり、顧客からクレームの電話がかかってきたり、保健室の先生から電話がかかってきて息子を迎えに来るよう言われたり。当然、一日の時間が過ぎるにつれ、想定外の事態が発生する確率が上がる。 私自身、この問題にはひどく悩まされている。日課のトレーニングを午後遅い時間や夜に入れておくとたいてい、実際にトレーニングの時間になるまでの間に、特別に対処しなくてはならない他の優先事項が出てくるのだ。私の場合は基本的に、朝ランニングマシンに乗らなければ、ランニングをする確率はどんどん下がると心得ている。

 

2.メールに振り回されない

  メールニュース解除、メール通知オフ等の基本的なことに加え、下記TIPSは面白いです。

  • 3210方式。メール処理は1日3回(朝・昼・晩)だけ、21分以内に受信箱のメールを0に。ゲーム感覚で、早く短く処理することにトライ。
  • 4D方式:メールを開くたびに即座にいずれかをする。今やる(Do)、人に任せる(Delegate)、あとでやる(Defer)、削除する(Delete or アーカイブ)。あとでやる=スケジュール表に入れる。
  • CCを減らす。送信を減らせば受信も減る。みんなの時間も増やせる。
  • 件名を活用する。単に返信、転送するのでもなく、件名にアクションの種類も入れると、受信者側のメール処理もスムーズになる。
  • メールは常に短く、ごくごく短く。短いことは無礼ではなく、お互いの時間を尊重している証拠。気持ちを伝えたければ「!」をつけるだけもいい。

3.「ノー」という一言で楽になる

  自分のやりたいことに対して積極的に「YES!」と言い、あまり気が進まないことには試しに「NO」と言ってみる。私も嫌われるのはイヤと思うタイプの人間で、頼まれたら断りづらいと感じます。でも、たった一言で未来のスケジュールの空きを確保できる魔法の呪文でもあるのです。

一点集中とは「ノー」と言うことだ(スティーブ・ジョブス)

成功した人と大成功した人の違いは何か。大成功した人は、ほぼすべてのことに「ノー」と言う(ウォーレン・バフェット)

時間をくれという依頼を日常的に断っている人のほうが、自己申告による幸福感と気力が高い(The Cruse Groupによる2015年の研究より)

 いつでもノーと言え、ということではありません。ただ、イエスのひとつひとつが、時が来れば、他のもの(他のアクション、他の優先順位、他のお願い、他の楽しみ)へのノーに変わることを理解しましょう。

 ちなみに本書内ではノーという参考例も紹介されています。

1440分の使い方 ──成功者たちの時間管理15の秘訣

1440分の使い方 ──成功者たちの時間管理15の秘訣