花も実もある楽しい読書

人生とテニスに役立つ本

『最後の医者は桜を見上げて君を想う』生を全うしよう、と背中を押してくれる小説

人の死を描いて、こんなにも生への希望を感じさせる小説はすごいです。 あなたの余命は半年です―ある病院で、医者・桐子は患者にそう告げた。死神と呼ばれる彼は、「死」を受け入れ、残りの日々を大切に生きる道もあると説く。だが、副院長・福原は奇跡を信…

『下町ロケットシリーズ』明日から頑張ろう。すべての働く人への応援歌

ドラマ化されている池井戸潤氏の人気シリーズのひとつ。『半沢直樹シリーズ』同様、必ず最後に正義は勝つw ただし、半沢シリーズが「ヒーローもの」だとすれば、こちらは「人情もの」の良さがあります。 かたや、超絶優秀な銀行員、半沢直樹による、とてつも…

『邦人奪還』元自衛隊特殊部隊小隊長が描く、手に汗にぎる軍事小説

著者の伊藤祐靖氏が、自衛隊初の特殊部隊、海上自衛隊特別警備隊の元小隊長! ご自身が『書いているほとんどにはモデルがいますし、ストーリーや物語設定は架空ですが、切り取った「部分」は事実なんです。その意味では、見たことをそのまま書いているだけだ…

『2060 未来創造の白地図』未来に希望を抱かせる秀逸なテクノロジーカタログ

未来を読み解く本として人気の『ホモ・デウス』では、データテクノロジーや遺伝子工学の発展が、後戻りのきかない格差や暴走をもたらすリスクが描かれました。本書で川口伸明氏はこう語ります。 ヒトは、神人になるのではなく、飽くなき冒険の旅を続ける存在…

『ホモ・デウス』歴史を通じて人類を発展させてきた方程式を考える

『サピエンス全史』でハラリ氏は、人類の歴史を振り返り、認知革命、農業革命、科学革命が、が人類を発展させてきたことを教えてくれました。第二弾の本書では、認知、農業、科学という新しい力を活用するために欠かせなかった「虚構」という要素を深堀して…

『それでも、日本人は「戦争」を選んだ』歴史を正しく学び、正しく使う。本書を読んで考えたこと。

日清戦争から太平洋戦争まで、日本人はなぜ戦争を選んだのか。本書は東大文学部教授で歴史学者の加藤陽子氏による、栄光学園歴史クラブの中高生との5日間にわたる対話式授業のまとめです。 日清、日露、第一次大戦、日中戦争、そして太平洋戦争。日本はなぜ…

森浩美 家族短編集シリーズ 家族とぶつかったら1、2章服用しましょう。いい切り替えができます。

家族なのに、傷つけあう。家族だけど、わからない。夫婦や親子でけんかをしたり、不安にさせたり心配をしたり。誰しもあると思います。 気持ちがささくれだったとき、森浩美さんの家族短編集を読むと、気持ちがほわっとします。家族の大事さを思い出させてく…

『三体 II 黒暗森林 上・下』普遍的な真理、有効な戦略は単純。発想が大きくなるSF小説

第一巻『三体』で双方の存在を知った三体文明と地球文明。三体文明から地球を侵略すべく送り出された星間艦隊が地球に到達するのは四百数十年後。現時点では科学技術で圧倒する三体文明だが、それだけの時間があれば地球文明は十分に対抗可能な科学技術を発…

『2100年の科学ライフ』一流の科学者が300人の各界トップと作り上げた未来予測の本

著者のミチオ・カクさんは日系3世のニューヨーク市立大学理論物理学教授。アメリカで有名な未来学者でもあります。 専門家が自分の意見をまとめた未来予測本や、各分野の専門家へのヒアリングによる本は色々あります。しかし、現役バリバリの科学者が、300…

『俺か、俺以外か。』ローランドはしっかりした経営者、セルフプロデューサーだ。

美容室で興味本位でパラパラとめくり、この人はとてもまじめだな、と感心させられました。彼の言葉として有名な本書のタイトル。「俺」以外を見下しているのではなく、切磋琢磨し続け、何としても「俺」であり続けようという覚悟なんですね。日本一のホスト…

『ジョコビッチの生まれ変わる食事』パフォーマンスを高める柔軟運動とフォームローリングがおすすめ

プロテニス史上最強の呼び声も高いノバク・ジョコビッチ。現役の世界No.1テニス選手が著書を出すほど伝えたいことは? 本書前半は、ユーゴ内戦の空爆が続くセルビアジュニア時代、そしてキャリア初期のコンディション不良の振り返り。ピザ屋の息子がまさかの…

『人生がときめく片づけの魔法』情熱、左脳、右脳が駆使されたプロの仕事

かの有名な、こんまりさんのベストセラー。モノを選ぶ基準は「触ったときに、ときめくか」といったキャッチャーなワードにあふれる本ですが、彼女が示す片づけの極意は、おそらく何千回にも及ぶ試行錯誤、自分の具体的な経験から抽出された、研ぎ澄まされた…

『起業家のように企業で働く』中年よ、仕事しながら大志を抱け

上司を味方につけ、好きなことをやる。人事部門も認めてくれて、自由にさせてもらう。そんな風に、命令された仕事ではなく、やりたいことを自分で選択して、楽しく働く。企業の中で、自ら仕事を作りだし、自らの責任において行う。企業で働くにしても、そう…

『ゆるい生き方』ゆるく楽しい人生のために4つの習慣を

『レバレッジシリーズ』や『ノマドライフ』『モバイルボヘミアン』など多くの著作がある本田直之氏の30分ぐらいで読めるゆるーい本。「ストレス、追われてる感、もめごと、疲れる…そんなカリカリライフはもうやめた。本田式新しいライフスタイルのススメ。…

『人生の勝算』若き苦労人の経験値は、企業人の仕事にも参考になる。

ライブ配信&視聴のストリーミングサービス「SHOWROOM」を立ち上げ、『メモの魔術』がベストセラーとなった前田裕二さん。著作紹介では「SNS時代を生き抜く為に必要な“コミュニティ”の本質と、SNSの次の潮流であるライブ配信サービスの最前線がわかる。」と…