外資系父ちゃんがすすめる100冊

妻と二人の愛娘と暮らす40代外資系課長です。続く転勤、キャリアの壁、夫婦関係など、不惑を過ぎて惑う日々。教養、ビジネス、夫婦関係、小説、マンガ、心に響く読書を通じて、悩める40代が制約を乗り越えて自由を拡大する。本の中身を実践しつつ紹介します。

15. 40代でシフトする働き方の極意 佐藤優  <等身大の働き方改革>

近年、働き方の意識改革の本は非常に多いと思います。最近のベストセラーだと堀江貴文さんの「多動力」など。なるほどと思わせる点は多いですし、起業家精神にあふれる彼らのアドバイスから自分にあう点をピックアップすればいいのですが、正直、素の自分から遠くて疲れてしまうことも。佐藤優さんの本書は、多くのサラリーマン40代が等身大の自分で、次の1年をより有意義に過ごすための提言にあふれています。

例えば、「自分は何を求められているのか」という項目では、どういった方向に自分のスキルを磨き続けるのがいいのか、アドバイスをくれます。

40代以降に実力を伸ばしている人を見ると、意識を自分の会社内に置くのではなく、営業なら営業、企画開発なら企画開発という仕事のなかで、必要な能力やスキル、自分の足りない部分について常に考えています。そういう意識があれば、日常のちょっとした仕事でも取り組み方が変わってくるはず。目立ったことをするのではなくとも、時間の使い方、仕事の詰め方など、基本的なスキルの部分で違いが出てくる。

「規格外の発想は『型』を身につけることから」と、こうも語ります。

私たちが目指すべき創造性というのは、世界を変えるような大発明でも大事業でもありません。日常の仕事や環境を少し改善したり、商品の売れ筋を考えて現実的な企画を立てたりする。これまでの思考の枠組みを打ち壊すような、斬新で革命的な発想を求められているわけではないのです。  大発明家ではなく、ちょっとしたアイデアマンでいい。だとすれば、新奇なものを追い求めるより、まず目の前にあるものや情報をできるだけ把握、インプットし、世の中のスタンダードが何かを知ることが大事です。

ビジネスパーソンに必要な勉強として、仕事の内容と職種に直結する資格、組織の特性や不条理を学ぶための古典ビジネス書、精神の広がりと柔軟性を与えてくれる良質な小説などのインプットの重要性も説いています。

会社の仕事を抱えるビジネスパーソンの場合はそこまで時間をとれないにしても、やはりインプットは重要です。情報収集や勉強だけでなく、芸術作品に触れたり自然と戯れたりすることも大切なインプットの一つでしょう。「生涯学習」という言葉をよく耳にしますが、あらためて言うまでもなく、人生は学びの連続です。特に40代は目先の忙しさに追われて、勉強する時間がなくなってしまいがち。何をどう勉強するか、意識的に取り組む必要があります。ただし、社会人の学習は趣味で何かを学ぶというのとは別もの。たとえば写真撮影や星の観察などとは別に考えます。ここでの勉強、学習とは、身につけることで仕事の役に立つもの、収入アップにつながるものです。

 

社内にとどまるにしろ社外の機会を探すにしろ、前提として、今自分が持っているスキルを、社外の目で、普遍的に価値のあるものに磨いていく。また、起業家のような新規性はなくとも、日常の仕事や商品をしっかりとした仕組み、価値に高めること。目の前にあるものを確実に形作っていくことに意味があることに思い至り、地に足がついた気がしました。